タイトルだけで内容を想像するコーナー

「しかしまあ、僕らも長いこと武士やってるよね」
「長いな。披露宴の時の新婦側の親類のおっさんの祝辞ほどには長い」
「あまつさえそういうおっさんは鼻毛も長いよね」
「あー、それはちょっと言い過ぎかも」
「うわっ、何それ。ところで話は変わるけど、武士をやっていくうえで一番必要なことって何だかわかる?」
「うーん、マジレスすると、武士たるもの、いつでもすぐ戦える準備はしておくべきということかな」
「やっぱりそうか。それか。でも今気づいたけど、なんで下のちょんまげが固くなってるの?」
「これはほら、そっちの合戦の準備というか」
「…ちょんまげの先が濡れているのはさすがにどうかと」
「実はこの湿り気こそが、武士の一分だったりするわけで」
「ジャ…いやお上に怒られるからやめてくれないかなそういうの」
「いちぶんっていうか…いっちぶん…いぇっちぶん…えっちぶん、みたいな」
「それを言うならむしろ言い分なのでは」
「おおお、絶妙な切り返し(笑)」
「武士なだけに、切れ味は抜群っていう(笑)」
「ちなみに拙者、二刀流でござる(笑)」
「あ、固くなってる理由が分かっちゃった(笑)」

隠し剣秋風抄

隠し剣秋風抄