シェリーへ

G(グレイト)S(島尾)K(係長)こと島尾先輩のお宅に週一ペースで欠かさずお邪魔している件について、僕たちにはこれっぽっちの責任もない。願わくば、オリエンタルラジオも青ざめそうな類の武勇伝、すなわちGSKBを毎週拝聴するのは避けたいと、みんな、そう思っている。ちょいちょい既出のエピソードが繰り出されようが、さも初耳です、みたいな顔をするのはもう飽きたし、それなんかの漫画で読んだ内容とものすごく似てるんですけどほんとに実体験ですか?とか、口が裂けても言えない。そして奥さん、あなたのことをこっそり島尾の嫁呼ばわりしているのはもちろん板尾の嫁ありきの話であって、決して八つ当たりなどではありません。だからソウルフルに踊りながら僕たちを出迎えろとまでは言わないけれど、せめて、水の一杯ぐらいは出してくれてもいいはず。また来やがったのかおまえらは…みたいな顔はやめてください。もうそろそろお気づきになられてもよいとは思うのですが、これはお互いにとって不幸な状況なのです。もちろん、そのような理不尽さこそがむしろ島尾の嫁を名乗る資格を十分に満たしているのではという意見もありましょうが、あれは島尾の嫁のふりをしているが、実は単に気が利かない嫁なのでは…そんなあらぬ疑惑が僕らの中に芽生えないとも限りません。というよりあなたの旦那は完全に、正真正銘のチンピラです。ドチンピラです。どうにかしてください。

板尾日記(2)

板尾日記(2)