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センサー・オブ・ワンダー

半月ほど前のある日、1万円前後にしか見えない空気清浄機を2万円で売りつけられました。実の母親から。その翌日、彼女の髪型はクリクリになっていました。ちょろまかした金でパーマネントされているのは明白であり、そのパーマネントぶりたるや、「その女、大仏につき」という映画がロードショーされそうな勢いでした。今すぐカンヌでもどこでも行ってそのまま帰ってこないでおくれ。肉親からやんわりとした詐欺に遭うなんて、血が繋がってる家族よりはキーワードで繋がる多機能ブログのほうがまだましだと思いました。とはいえ部屋がニコチン臭で満たされているのは事実だし、せっかくなのでこき使ってやるかと、ニオイを感知すると勝手にぶーんと動く自動モードというやつに設定してつけっ放しにしていると、なぜか僕が部屋に入るたびにブーンと作動する清浄機。体臭フェチか。そんでしばらくすると停止する清浄機。気まぐれシェフか。煙草を吸ったら吸ったで動いたり動かなかったり動かなかったりするしで、もう、肝心な時に何やってんのさ。野次馬か。10回中2、3回とか動いてもあんまり意味ないから。大御所俳優か。そのくせに部屋を出て、晩ごはんを食べて、また部屋に戻るとブーン。もう、いやんなっちゃう。なんでそこだけはきっちりとルールを遵守しているのか。飼い主が帰ってきたらわんわん吠えまくるのに泥棒には儀礼的無関心を貫こうとするドーベルマンか。分解してやろうか。ほんとは空気清浄機ではなくてエア清浄機とかそんなんなのではないかと、まあ、完全に電化製品としてはガラクタなんですけど、このように毎日ぶつぶつと話しかけてはストレスを解消するという有用性を見出したので、友達感覚でつきあっていけばそれなりに元は取れそうな気がしてきました。部屋に戻るなりぶーんと動くのは「おかえりなさい」と言ってくれてることにしておけばいいんです。いいんですってば。

青春ノイローゼ

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