恋愛の神様

「田中ちゃん、元気?」
「あっ、恋愛の神様!」
「ワシ、今日も絶好調やで」
「じゃあ、何かトリビア的なネタを教えていただけるとありがたいのですが」
「他ならぬ田中ちゃんの頼み、ワシが断るわけないやん」
「神様かっこいい!」
「社内恋愛フラグが成立する瞬間って、分かるか?」
「え?そんなん察知できるもんなんですか?」
「簡単やで。軽く例を挙げるとやな、田中ちゃんの職場に派遣で来とる萌え女子がおるやろ?」
「めっさ可愛いです!」
「帰る時に『お先でーす』って言いよるわな」
「めっさ可愛いです!」
「それがな、『そろそろワタシ帰りますけど』に変わった瞬間、ピコーンやで」
「ピコーン…?」
「アホ!アホ・アンド・アホか!アホ・ミーツ・アホか!フラグが立った音に決まっとるやんか!」
「めっさ可愛いです!」
「『けど』って部分に、深い、それは深い意味が込められとるんやで。乙女心やで…」
「サラリーマンでもないのに妙に具体的ですね!」
「そやかてほら、ワシんとこも給料制やし」
「めっさ可愛いです!」

神様、もう少しだけ

神様、もう少しだけ