妖怪子無し爺

ハンバーグカレーはおいしい。バーグカレーと一部の食通の間では呼ばれていませんが、ほとんど奇跡に近い組み合わせといえます。だってそれぞれが成立しているがゆえにそれらを安易にくっつけてしまうと、どちらかが主張しすぎたり、お互いの長所を殺し合ったりと残念な結果になる場合が多いじゃないですか。例えばギリギリモザイクよりWギリギリモザイクがお得かといえば、必ずしもそうではなく、そこでカメラを切り替えられても困るじゃないですか。でもやつらは文字通り、一味違います。力量を認め合う好敵手が互いの持てるものを引き出し合い、そして極限まで高まり合ってゆくかのように、舌の上で奏でられつつ広がる無限のシンフォニー。初代タイガーマスクと虎ハンターこと小林邦昭の名勝負を思い出さずにはいられません。そしてうどんも、甲乙つけがたくおいしい。箸でつまんだ瞬間のトリッキーな動きはまるで、ジミー・スヌーカのようでもあります。ところが夕食の献立は母の独壇場につき、このへんの欲求については昼食ですべて満たす必要があります。職場の食堂では、肉スヌーカかカレーライス、ハンバーグ定食以外は注文しません。基本ルーティンは、カレー、ハンバーグ、スヌーカ、カレー、スヌーカです。これがもし、カレー、カレー、ハンバーグ、カレー、スヌーカだったら僕も反省しますが、そうではない。なので好き嫌いが多いよとか、味覚が子供じみてるよとか、なんかもういろいろ怒られるのは心外です。「わたしと音楽、どっちが大事なの?」と彼女に詰め寄られた場合のミュージシャンがどうしのぐのかは知りませんが、「わたしと仕事、どっちが大事なの?」と僕が詰め寄られた場合、0.04秒で前者を選択します。ギャバンが蒸着に要する時間が0.05秒ですから、めちゃ速いです。だいたい東京ドーム6個分ぐらいは速いです。たかがキュウリ、ナスビ、シイタケ、ニンジン、白ネギ、オクラ、ピーマン、ゴボウ、ししとう、青菜などが食べられないぐらいで、やいやい言わないでください。そもそもしばちゃんとて、他人のことは言えないはず。だってインスタント焼きそばばかり食べている。しかもインスタント焼きそばが大好きなくせに、湯切りができないだなんて。もわわっとした湯気の匂いを嗅ぐと、もれなく彼女は気絶します。おならの匂いがするそうです。この狭い島国に閉じ込めておくのが惜しいくらいのアホンダラです。でもその島国には、代わりに湯切りをしてあげようとする健気な男が存在しているのも事実です。まあ、僕です。麺がやわらかいの、嫌や!などと文句を言われながらも湯を切ります。完膚なきまでに、中村屋の天空切りを超える勢いで、わざわざ庭に出て湯を切ります。遠目から見る限り、狐の霊に取りつかれた男にしか見えないのは明白にもかかわらず、ご近所さんからの好奇な視線にもひたすら耐えながらも湯を切ります。なのに、というよりだからこそなのか、彼女は僕のことを、インスタント焼きそばを作ってくれる人と認識しているようなフシが見え隠れしています。なのに、というよりだからこそなのか、僕はインスタント焼きそばのストックを切らさないよう、つねづね目を光らせます。UFOの切れ目が縁の切れ目とか聞いたことありませんが、まあ、そういうことなのだと納得はしています。ところで先週の土曜日は、同窓会に行きました。ミッツンは酔っ払い、「もしもやで、俺の弟が交通事故で死んどったりしたら、甲子園で優勝しとったんやろか俺。今頃はドラ1でプロ入りして活躍しとったかもなあ。単身赴任とかやっとる場合とちゃうでほんまに…」などとぶつぶつ言いました。その可能性は限りなく薄いよ!と我々は指摘しました。彼が所属していたのは柔道部でした。主将でした。見た目は上杉達也というより、柏葉英二郎寄りでもありました。あまつさえひとりっ子でもあります。あと単身赴任だと呼んでいるその状況は、我々の国では主に別居と呼ばれていることについてもきっちり説明しておくべきでした。息子に会いたいのう、と零している彼の背中からは哀愁が漂い、満ち、溢れ、それこそまるで継続率の低かろう青オーラのようでしたが、しょせんは他人事です。僕はただ、何らかのフラグが成立することへの期待が完膚なきまでに裏切られたことが、心底許しがたかった。何のために同窓会へ行くのかと問われたら、そこに同級生女子がいるからと即答するのが漢のたしなみ。「ごきげんよう」「ごきげんよう」 マリア様のお庭には集いませんが、信長書店には集います。つまり、ノブみてです。なのに、なぜ何もなかったのか。二次会へ行く道すがら、はぐれたフリを装いつつ別行動したりなんかしちゃったりして、「疲れたね」「休憩しよっか」みたいな流れで休憩および宿泊可能な施設を利用して結果的にはよけいに疲れちゃったりなんかしちゃったりするイベントがあって然るべきであり、それがない同窓会に何の意味があるのか、僕にはわからない。今すぐやめちまえ!と思います。あとあんたはほんまに変わらへんな、と言われるのがそろそろつらくなってきたので、やめてとも思いますのでやめて。帰宅してから「ダイナマイト関西2008」を見ました。「見ようによっては、キリストとブッダみたいでしょ?」 うんうん、わかります。ケンドーコバヤシさんと笑い飯の西田さんを主役に抜擢して、「聖☆おにいさん」が実写映画化されるのも、もはや時間の問題といえます。モンスターエンジンの西森さんと大林さんが準主役に抜擢され、神々と、暇を持て余した神々が戯れたりするはずです。楽しみです。手に汗握るというか、背中から脂が滲み出るような、見応えのある決勝戦でした。それにしても心底楽しそうに解説をしておられるバッファロー吾郎の木村師匠がほんとうにかわいらしかったのですが、この場合の師匠とはつまり小太り業界における上下関係を表すものです。ブラマヨの小杉さんがニコラスケイジ師匠と呼ぶのといっしょくたにはしないでください。監督の域に達しているのかどうかはわかりませんが、「かんなぎ」もあいかわらず面白くて、むしろ面白がれる要素が多すぎて困ります。とりあえず個人的には仁×大鉄ではなくて、秋葉×大鉄のカップリングを推してゆきたい。なにせ大鉄はヴァンで、秋葉はシモンであります。最強の童貞対穴掘り名人です。そっちの意味でも掘るに決まっているじゃないですか。アニメイトはとっとと、ナギ様の抱き枕じゃなくて太モモを模した枕を発売してください。3ダース買って部屋に敷き詰めたい。

熟れごろ同窓会

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