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死にたくなる朝

くーちゃんが「いい天気だし、ドイツの森までドライブへ行くのですっ!」とかいきなり言いだすもんだから、岡山なのにドイツって…とぶつぶつ言いながら家の前まで迎えに行って、そんで車を停めて待ってるのにいつまで経っても現れない。だから第168回くーちゃんファッションショーが繰り広げられているのだと僕は察した。どうせまたいつものように、今日はどの服を着ていこうかしらと部屋を散らかしているのだ。女の子はすべからくこうなのか。それともくーちゃんだけなのか。そっちの分野はそれほど詳しくないので定かではないのだけども、毎度のように30分近く待たされるというのはちょっと。そして今日はすでに30分が過ぎてるという…。じわじわと頭に血が昇っていってるのがわかった。でもせっかくのデートだし楽しくないのはいかんともしがたいので、気を紛らわそうと煙草を買いに行くことにした。帰ってくる頃にはさすがに来てるだろうというか、そう願いたい。と思いつつエンジンを切ってから車を降りて、コンビニまでちんたら歩いた。ラッキーストライクを1箱とついでにコーヒー牛乳を1つ買った。くーちゃんはコーヒーが苦手なくせに、コーヒー牛乳には目がないのだ。とても美味しそうに、しあわせそうな顔をして飲むのだ。だからその顔を見たいがために買っているのであって、遅刻大魔王を甘やかしているのではないので勘違いしないでほしい…って僕は誰に対して言い訳をしてるだろう。でもくーちゃんはおっぱいが大きいし、それでいて乳輪は1円玉とほぼ同じ大きさのきれいな薄桃色をしているのだから、大抵のことなら許してしまう魔力を秘めているといっても過言ではないわけで。そんなことを考えていると頭に昇っていたはずの血が別のところに集まりはじめた(結果オーライ)。


ところが残念なことに、コンビニから戻ってもショーは幕を閉じてないようだった。そろそろ45分が経過しようとしているし、さすがに許してあげる自信がないというかもう、お仕置き決定。くーちゃんの目の前でコーヒー牛乳をぐびぐびと飲んでやろうと、鼻息を荒くして車に乗り込み電話をかけようとしたところで、フロントガラスになにかが貼られているのに気づいた。見覚えのある筆跡というか、どう見てもくーちゃんの字だった。「駐車違反はやめてください!罰としてチュー10回を要求します!(くーちゃん警察より)」と書かれてあった。なにやら頭の悪そうな、それでいて読む者にとてつもないダメージを与える文章だった。恥ずかしさの波が押し寄せてきて、めまいがした。ひい、ひい、ふうと深呼吸をしていると、タイミングを見計らっていたかのように、くーちゃんが登場して、更に激しいめまいが僕を襲った。くーちゃんの正体はくーちゃん刑事だったのだ。手をピストルのような形にしながら颯爽と近づいてくるではないか。そして車に乗り込むやいなや、コーヒー牛乳を証拠物件として押収してしまった。というか、もう飲んでる。汚職刑事にもほどがある。もう無茶苦茶だ。1時間近く待たされたうえに、会うなりコントもどきがはじまったりしてひどい。そもそも遅れてきてごめんなさいと、まず僕に謝るのが筋だろう。なのに、「だって、『刑事と犯罪者、許されざる愛の逃避行!その果てに待っていたものとは…』が今日のテーマなんだもんっ!」って聞いてないからそんなのは。くーちゃんのバカ!こっち向いて目をつぶるんだ!その減らず口を今すぐ塞いでやる!チュッチュッチュッチュッチュッチュッチュッチュッチュッチュッチュッ(あっ、1回多い)


昨日見た夢はこんなので、あまつさえおびただしい量の鼻血を流していたので、血まみれの枕カバーを泣きながら庭へ投げ捨てたりしていました。

ドリーミングベイビー

ドリーミングベイビー

  • 作者: 新庄剛志
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: 単行本

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