227日目の真実

(サイト名の由来を語るコーナー)
前戯、そう、僕は前戯の素人なのだった。要は童貞である。だから事前に、母親のブラジャーを用いて念入りに、手にマメができるほど練習したというに、やはり本番となると勝手が違った。彼女(2つ年上の先輩)のそれをうまく外せないでいる。これほんとはブラじゃなくて知恵の輪じゃないのか。震えたうえにじっとりと汗ばんだ手を見つめ、AからBへの道はなんとも険しいものなのだと、ここにきてようやく実感がわいてきた。しかし、だからといって途中でやめるわけにはいかない。無事に儀式を終えて明日をすがすがしく迎えるためにも。もちろん先輩だってそれを望んでくれているだろう。今外そうとしているこのブラにしても、きっとおニュー。いわゆる勝負下着というやつか。いやでも赤はどうなんだ。勝負に出すぎているような気がする。白いブリーフのおまえが言うなって怒られそうだけど。しかもゴムがだるだるですやん。だめだこりゃ。というか集中しろ。こんなところでミスをしていては、更にこの先の、パンティの除去作業など到底こなせそうにないぞ。あ、今「カチッ」て音がしたな。外れたか。外れたな。でかしたぞ田中。先輩も「うふふ」なんて笑ってる。うんざりしてるようではなさそうで、少しホッとしながらご開帳。ブラを、まるでUFOキャッチャーのように持ち上げようとして、大変なことに思い至った。持ち上げた後のこのブラは、果たしてどこに置くべきものなのだろう。無造作に床に放ったりするのは絶対にまずいだろう。かといって枕元に置くのもどうなんだろう。枕の下にそっと忍ばせておくのがベターかも。いや待て。それはちょっと危険な賭けかもしれないぞ。儀式を終えて、そのまま彼女がここ、つまり僕の家に忘れて帰ったりはしないだろうか。部屋に残された真っ赤なブラ。真っ赤なバラならさておき、母親にでも見られたら即死ねそうだ。となると、そうなる前に宅急便でお送りするなどの対策を講じる必要があるな。と脳内メモしながら今度こそご開帳。出陣じゃー。敵はその2つのこんもりとした山にあり。なんだか手強そうな山だ。なにせ先っちょが予想以上に黒い。驚きの黒さである。それどんな洗剤やねん、とつっこむのも忘れるほどの圧倒的な黒さ。を前にして、やはり先輩は先輩で、こっちの意味でも先輩なのだと改めて感じた。黒くしたのは誰か。そいつは僕と同じく童貞だったのだろうか。はたまた凄腕の指師か。そいつによってめくるめく快感を与えられた代償としての黒さなのか。そう考えるとうかつに触れられなくなってしまった。僕はこの黒を超える黒を生み出すことができるのだろうか。自問自答を5分ほど続けていたところ、さすがに先輩もしびれを切らしたようだ。「どうしたの?しないの?」なんて聞いてくるではないか。少し強い口調で。究極の二択問題を突きつけられて、僕はうろたえた。もう儀式はどうでもよくなった。とにかくこの場から逃げ出したい。それほどまでに暗黒に呑みこまれそうだったのだ。


「降参です。
白いブリーフを脱いで左右に振りながら、そう呟くしかなかった。

暗黒への挑戦

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