読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

まぎらわしいところで待ち合わせ

名古屋駅構内には、金の時計と銀の時計が存在していました。金の時計は限りなく銀色に近い金色で、銀の時計は限りなく金色に近い銀色で、どっちがどっちなんだか分かりづらくてもう。視力1.5の僕が言うのだから間違いありません。蟹座のデスマスク黄金聖闘士ですか?それとも白銀聖闘士ですか?と質問されて即答できるひとがほとんどいないのも、まさにそういうことです。だから金の時計の前を、待ち合わせ場所に選んではいけないと思う。銀の時計の前で涙ぐむのはもうたくさんです。まさか自分と待ち合わせをしているひとたちが人間として何かが欠けているだなんて、思いもよらなかった。「遅いなあ。あのひとたぶん銀の時計の前にいてるわ(ププーッ)」て言いながら放置されるなんて。もう誰も信じられない。自分すら信じられない。なんでこのクソ忙しい年度末に有給休暇を利用して名古屋までケーキを食べに行ってるのかと、自分を問い詰めたい。片道2時間。そして交通費を加味するとケーキひとつが約18,000円。いやでも、正直ケーキは関係ない。僕はただ、結婚おめでとうってお祝いの言葉を直接伝えたかっただけなのだから。まだ分からないのか。僕は人妻が好きなのではなくて人妻モノが好きなのです。そこらへんはきっちり線を引いているつもりですが、一番好きな日本語は「幼な妻」です。ごちそうさまでした。

銀と金(1)

銀と金(1)